スーパーはもちろん、コンビニ、ドラック・ストア、洋服店などすべての小売店舗は、レジ袋を有料にしければならなくなります。
いままでは、有料化していたのは一部の店舗でした。例えば消費者は、イオンのように数円払うよう、お願いされた経験はあると思います。有料化していなくても、レジ袋がいらなければポイント還元してくれるお店も増えてきました。今回は全面有料化ですから、その影響と問題点はなんでしょうか?
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レジ袋と環境問題
2円でも3円でも有料化すれば消費者は払うのをためらいます。レジ袋の使用と生産量を落とすことによって、レジ袋のゴミを減らし、環境問題の解決と費用軽減、負担を減らそうというねらいです。海の魚に影響を及ぼしている、などプラスチックごみ問題は深刻なのです。
当初は2020年4月開始だった
2020年7月から業種問わず国内の全小売店に有料化を義務付けます。当初は4月からでした。
袋の料金を設定したり、システムのもろもろの変更が4月では間に合わない、と業界から反対がありました。しかし、環境問題への取り組みをPRするためにも、7月下旬開幕の東京オリンピック・パラリンピックには間に合わせたい、ということから7月実施へとずれ込みました。
有料化対象外のもの
- 魚など生鮮食品を入れる薄手の袋(ロール袋)
- 微生物に分解される生分解性のプラスチック製
- 植物由来のバイオマスプラスチックの配合率が25%以上の袋
- 厚さ0.05ミリ以上の厚手の袋
4は、繰り返す使うことが考えられるので対象外となります。ただ上記のもの4点は、今後の検討課題としているため、今後有料化する可能性はあるかもしれません。
問題点や気になる点
レジ袋の有料化は、コスト削減になります。2019年11月時点でコンビニ大手は、ほぼすべてレジ袋無料です。その削減効果は大きいと思われますから、業界全体としては歓迎できるものです。
しかし一方、おでんなどの汁物や肉まんなどは、持参のエコバックでは難しいと考えられます。商品のつめ方をどうするか、店内のレイアウトやスペースなど、色々試行錯誤する必要がせまられます。
気になることとして、ポイント還元はどうなるのかという点があります。レジ袋の辞退者には、2ポイントあげます、というのを経験している方は、今やほとんどではないでしょうか。しかし、今回の有料化で、そのサービスを変更する、またはやめる可能性があります。
店舗としては、レジ袋を仕入れた費用を、ほぼ客から回収できるからです。店舗側の負担はなくなる・・とまでいかなくても、かなり軽くなると予想されます。レジ袋をほとんど仕入れないこともあり得ます。
そうすると逆にポイント還元は負担になるという仕組みになってしまいます。そこのサービスをどうするか気になるところです。
そもそもレジ袋価格が2円程度ならば、プラスチックのごみの削減効果は少ないのでは?、という意見があります。
全て生分解性プラスチックやバイオマスプラスチックの袋にすれば良いのでは、と思われますが、コストがかかるのが課題です。
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遅れている日本
海外では厳しい国が多いです。世界で最も早くレジ袋税を導入したデンマーク。ドイツのスーパーマーケットでは、レジ袋の姿が消えつつあり、タイでは2020年からレジ袋の提供を中止。アフリカ・ケニアは、プラスチック製の袋を生産から販売、使用もすべて禁止です。
プラスチックは特定のガンや不妊症など多くの健康問題に関係しているといわれます。
日本は世界で2番目にプラスチック利用の多い国。日本こそ環境問題にきちんと対処できないと、国際的に評価が下がってしまいます。
2020年7月から実行される全小売店レジ袋有料化。はたしてスムーズにいくか気になるところです。
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